こんにちは!Rumy!です♪
またまた大好きな「内田樹さん」の本です。
内田センセイ、最近、すごい勢いで出版されていますね。評論家の方に「五十を過ぎた団塊世代からこれほどの大物がデビューするとは思っていなかった」と言われていますが、「四十代は(大学教授をしつつ)翻訳をしながら子育て(シングルファーザーでした。)をしていたから、ブログという表現手段を与えられるまで物書きになることなど思いつかなかったのだ。」というような発言をされたそうです。
大好きな作家さんの本が本屋さんに並んでいるのを見るのは楽しいものですね♪
この本は、「非婚・少子化時代に」「働くということ」「共同体の作法」など、若い方々に読んでほしい内容で編集されたとあとがきにありました。
そんな中から、「死と愛をめぐる考察」の『あなたなしでは生きてゆけない』。なんか演歌のタイトルのようですが・・・。
I cannot live without you.
キャッチボールのやりとりは一人ではできません。『私たちは自分がそのつど相手の存在を要請し、同時に相手によって存在されることを要請されていることを知る。』
このyouは、生まれた時は母親一人。それがだんだん成熟するにつれて、youの数が増えていきます。自分のことはなんでも自分でやって、誰にも依存せず、依存されないで生きているような人間は「自立」ではなく「孤立」しているって、内田先生はおっしゃっています。
I cannot live without you.
『「だからこそ、あなたにはこれからもずっと元気で生きていて欲しい』という、「あなた」の健康と幸福を願う予祝の言葉なのである。』
自分の周りに健康と幸福を願わずにはいられない人々を多く有している人は、そうでない人よりも健康と幸福に恵まれる可能性が高い、とあります。
予祝(よしゅく)は、あらかじめ祝うこと。『祝福とは本質的に相互的なもの』
家族や友人、他者との関わりの中で気持ちの良いキャッチボールができていたかな・・・思わず自分のことを振り返って考えてしまいました。
いつも、いつも、大切なことに気づかせてくれる、内田センセイの本でした。
文春文庫 ¥600(税抜き)