こんにちは!Rummy!です♪
秋田に面白い本屋さんができたの、知ってますか?前はおしゃれなBarだった場所に、一人の男性が始めた本屋さん。広い空間に大きなテーブルがいくつかあって、その上に本が平積みされています。どれも、ご店主が選んだ本で、デザイン系と哲学系の本が多かった気がします。部屋のすみっこには一人用のソファがいくつかとコーヒーテーブル。そう、ここは試し読みでも購入してからでも、ゆっくり座って読めるんです。
しかも、お菓子やお茶やコーヒーを無料でサービスしてくれます。私が行った時は「リンゴ」を頂きました。また行ってみようっと。
さて、そんな本屋さんで出会った【思考のレシピ】著者はお茶の水女子大学長。レシピという、調理に例えた感覚が女子ですね。『これは、私が手に入れることができた哲学のわずかな素材を、私的に解釈して調理しようという試みです。』
哲学って、なんだか難しそうなんですが、何かに迷ったり生き詰まったときに、新しい道を示してくれるような言葉や考え方が、見つかったりもする、「役に立つ」ものなんです。
サブタイトルに「自分が自分であるために」と、あるように、「自分」を考えるには、他者との関わりあいが不可欠なことをこの本は教えてくれます。『対話が重要なのは、対話に参加することで思考回路を増設することができるからかも知れません。』(レシピ5:対話を通して考える)確かに、自問自答しているよりも、他者と話す(力を借りる)ことによって、別の考えに気づくことも多いですよね。
様々な思考の方法が表現されていますが、私の心に残ったのは『「いま」を評価できるか?』というフレーズ。(レシピ8:時間を生きる)過去の失敗や挫折は、『自分が紡いだ「かけがいのない」歴史』なので、「失敗」や「成功」という評価になじまない出来事だと。
『私たちは時間の推移の中で生き、それぞれに出来事を創り出しています。
必ずしも自分が望むようにはいきません。むしろ、ほとんどがそうかもしれません。が、思いのままにならないことも、また私の大切な出来事です。
そして、ときに、他の人の出来事と出会い交差すると、私にとってだけでなく、その人にとっても大切な意味をなします。
時間は無常であり、そして、無情に推移するとしても、です。』
ん~なんか救われる言葉ですわ~。
そして、「自分らしく」とはどういうことなのか?思春期からずっとわからないまま歳をとってきたような気がしませんか?
『どこかに在るかもしれない「自分自身」を探し求めるというより、「自分とは何か」を問いながら、むしろ自らを創り出してゆくのが「自分」であるのではないでしょうか。』(レシピ10:自分を創る)
そういえば、生きることの意味は、その過程(プロセス)にあり、答えは出ない、と、禅の本でも読んだことがあります。
まずはこの限られた時間の中の自分と楽しく付き合っていけたらいいな。なんて思った本でした。
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン
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