こんにちは!Rummy!です♪
前回に引き続き【絵本】の紹介です。前回と同じシリーズです。
仲良しの「かえるくん」と「がまくん」のおかしな行動に笑いながらも、友だちについてや、他者を思いやることについて、いろいろと考えちゃう絵本です。そして、最近知った作者の衝撃の事実。。
「おちば」
10月の落ち葉だらけになった庭をみて、かえるくんはがまくんの庭をきれいにしてあげようと、くまでを持って行きます。がまくんもまた、かえるくんの庭をきれいにしてあげようと、くまでを持って行きます。違う道を通っていったので、途中で会うこともなく、お互いそのことは知りません。せっせと友だちの庭をきれいにし、それぞれ帰っていきます。風が吹きまくり、せっかくきれいにした庭をまためちゃくちゃにしてしまうのですが、自分ちの庭は最初からおちばだらけだと思っているから、気になりません。それぞれ、友だちの庭をこっそりきれいにしたつもり・・。かえるくん(がまくん)、きれいになった庭を見て、びっくりするだろうなぁ。。
【そのばん あかりをけして それぞれが おふとんに はいったとき かえるくんもがまくんも しあわせでした。】
「クリスマス・イブ」
クリスマスの晩、たくさんごちそうを作ったがまくんは、かえるくんを待っています。時計が止まっていて、なかなかこないかえるくんが心配でなりません。深い穴に落っこちていたら?森で迷っていたら?大きなけものにおっかけられていたら?想像が止まりません。穴から助け出す綱、目印になるあかり、けものを退治するフライパンを持って、玄関から駈け出すと・・プレゼントの時計を持ったかえるくんがそこに。
【とけいの はりはうごいて、たのしいクリスマス・イブはすぎていくのでした。】
ひとを想う気持ち、一緒にいて楽しいと思う気持ち、ほんわか優しい気持ちになれる絵本です。
そして、かえるくんとがまくんは愛し合っているのでした。作者のアーノルド・ローベルはゲイだったそう。54歳でエイズで亡くなったとのこと。奥様もいて、共著もあるのだけれど。
そう知ってから読み返すと、せつなくて泣けてくる愛ですよね。alone togetherという言葉を他の絵本で使ったそうです。男でも女でも、みんなひとり。ひとりだから一緒にいたい。一緒にいて楽しいけれど、やっぱりひとり。
オトナに読んで欲しい絵本です。
文化出版局 ¥880(税抜)